【市場分析】世界中の投資家が「新たな有望先」としてマレーシアに注目、外資流入が加速

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[クアラルンプール 5日 ロイター]マレーシア資産に対する世界の投資家の関心が急速に高まっている。米ドル安や地政学リスクの高まりを背景に、投資家が資産分散を進める中、経済と政治の安定性を兼ね備えた投資先としてマレーシアが浮上している。

東南アジア第4位の経済規模を持つ同国は、過去数年、周辺国と比べて相対的に出遅れていたが、足元では力強い回復基調を示している。安定した成長、政局の落ち着き、そして通貨リンギットの上昇が評価され、投資家の見方は急速に強気に傾いている。

 

2025年には外国人投資家が約65億ドルをリンギット建て債券に投資。これは過去4年で最大で、アジア地域でも最多の流入額となった。需要は2026年1月に入っても堅調だという。

投資家の間では、マレーシアが低利回りのシンガポールやタイ、韓国と、高利回りだがリスクの高いインドネシアやインドの「中間に位置する好条件の市場」と受け止められている。

また、タイでは長期化する政治混乱、インドネシアでは投資家心理の悪化が見られる中、相対的な安定性がマレーシアへの資金流入を後押ししている。先週には、米大手金融機関がマレーシア株の評価を引き上げる一方、インドネシア株の見通しを引き下げた。

 

マレーシアの代表的株価指数は、過去12カ月で約12%上昇し、先週には2018年10月以来の高値を付けた。背景には、人工知能(AI)関連のデータセンター投資拡大への期待がある。同期間、タイ株の上昇率は約3%にとどまり、インドネシア株は約15%上昇した。

マレーシアは、米大手IT企業などから数十億ドル規模のデータセンター投資を誘致しており、東南アジア最大の開発案件パイプラインを持つと分析されている。市場では「AI主導の成長サイクルの恩恵を最も受ける国の一つ」との見方が広がっている。

 

リンギット高も追い風

通貨面でもマレーシアは注目を集めている。リンギットは2024年初以降で約17%上昇し、アジア通貨の中で最も高いパフォーマンスを記録。先週には1ドル=3.915リンギと、2018年5月以来の高値水準となった。

 

こうした資産価格の上昇は、米国の関税措置の影響を受けながらも、堅調な経済成長を維持していることが背景にある。政府の速報値によると、2025年の経済成長率は4.9%前後と見込まれ、政府・中央銀行の予測を上回った。

 

政局面では、2022年末に発足した統一政権により、過去10年にわたる政治不安が沈静化。財政赤字削減を進める政策や、比較的安定した金融政策運営も、投資家の信頼回復につながっている。

もっとも、通貨高は輸出や観光産業に逆風となる可能性もある。ただ、市場では、米国の利下げ観測とマレーシア中銀の金利据え置き姿勢が続けば、リンギット高と債券需要は今後も維持されるとの見方が多い。

一部金融機関は、2026年末までにリンギットが1ドル=3.80程度まで上昇する可能性があると予測しており、マレーシアは引き続き外資にとって魅力的な投資先となりそうだ

 


引用:Global investors betting on ‘rising star’ Malaysia as foreign cash piles in

 

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