長年渋滞に悩まされてきたジョホールバル~シンガポール間の国境越えが、劇的に変わろうとしています。シンガポールのニュースメディア「The Independent Singapore」によると、両国を結ぶ新たな鉄道「RTSリンク(Rapid Transit System Link)」が、2026年12月の運行開始を予定しており、移動時間はわずか5分になる見込みです。

ジョホールバル~シンガポール間を結ぶ「コーズウェイ(Causeway)」は、両国合わせて1日30万人が行き交う世界でも有数の陸路国境ですが、交通渋滞や出入国手続きの混雑は慢性的な課題でした。
5分で国境越え 1時間あたり1万人を輸送可能

RTSリンクは、ジョホールバルの「ブキ・チャガー駅(Bukit Chagar)」とシンガポールの「ウッドランズ・ノース駅(Woodlands North)」を結ぶ全長約4kmの鉄道路線で、1時間あたり片方向1万人、合計2万人の輸送が可能です。
デザインにも象徴性があり、両国を結ぶ高架橋には「握手」を模した構造が採用され、両国の絆を象徴しています。
建設は順調に進行中
計画当初は2024年中の開通が予定されていましたが、政府による再評価やCOVID-19パンデミックの影響により遅延が発生。しかし、2020年末から建設が再開され、現在では進捗が目覚ましい状況です。
マレーシア側では全体の93%がすでに完成しており、主要な駅や車両基地の建設もほぼ完了。シンガポール側でも80%の高架橋およびインフラ整備が完了しており、ウッドランズ・ノース駅はシンガポールのMRT(地下鉄)網に接続される予定です。
この大型インフラプロジェクトの総事業費は約100億リンギット(約3,000億円)にのぼり、うちマレーシア政府が約37億リンギット(約1,100億円)を負担、残りはシンガポールが拠出します。
観光・ビジネス・人間関係にも好影響
RTSリンクの開通により、通勤者の利便性向上だけでなく、観光・経済・クロスボーダーでの人間関係など、多方面への波及効果が期待されています。
これまで「ナシレマを食べにJB(ジョホールバル)へ」「バクテーを食べにSG(シンガポール)へ」行くにも何時間もかかっていた国境越えが、たった5分で可能になる日が、いよいよ現実味を帯びてきました。
これからは“渋滞”ではなく、“快適な鉄道移動”が新たな日常になるかもしれません。


MYPRO CAPITAL SDN BHD 創業者&CEO(Since 2019)
日本人向けマレーシア不動産 “業界初”『仲介手数料0円』
不動産ライセンス所有: REN33302(政府発行)
実績: 販売実績65件超、賃貸実績250件超、自身もマレーシア不動産所有&投資運用中、TBS・中京テレビにてV6とTV出演実績
経歴: マレーシア・クアラルンプール出身。学費全額免除でマラヤ大学卒 (マレーシアの東大) 卒業後、政府公認の特待生 (学費全額免除) として名古屋大学へ留学し卒業。日本で就職経験を経て、2014年よりマレーシア不動産業界に携わる。(現在11年目)